時の精霊 | たからしげるブログ

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つれづれ思うことどもを不定期で発信しています。

 たとえば、仕事でどこかへ出かけようとする直前、どうでもいいセールスの家電がかかってきて、話をきいてからお断りするまでの応対に一、二分を費やしたとします。


 駅まで急ぎ足で歩いていきましたが、乗るべき電車を一本逃してしまいました。


 さっきの電話さえなかったら、きっと乗れた電車だったのに、と歯がゆい思いをしたことはありませんか?


 逃した電車に乗っていれば、その後のいつか降りかかってきただろう災いがあったことに、あなたはいつまでも気がつきません。


 あるいは、車で駐車場を出ようとしたら、目の前に知り合いの家族が現れて、久しぶりの会話に五分ほどをかけてしまいました。


 それじゃ、と手を振り合って車を出しますが、出発がだいぶ遅れました。


 知り合いの家族に出遭わなければ、途中のとんでもない場所で、とんでもない災厄に遭遇していただろう運命だったことなど、あなたはつゆほども知らないのです。


 その逆もありです。


 初対面の相手と、指定された場所で正午に待ち合わせをしているのですが、このときに限ってなぜか道に迷い続けて、渡りたい横断歩道の信号も赤ばかりです。


 それでも遅れちゃまずいと思い、場合によっては走りに走り汗みずくになりながら、どうにかぎりぎりで到着しました。


 ところが、相手はなかなか現れません。


 その場で二十分近くも待ちぼうけを食らって、相手の携帯に連絡すると、約束の時間が一時間もちがっていたのです。


 以上は、日々刻々あなたの身の安全や生活の細部に留意してくれている、目に見えない時の精霊のなせる業といっていいでしょう。


 守護霊と呼ぶ人もいるようです。


 何ごとにつけても、正常に流れている時間が不意に乱されたときは慌てないことです。


 時の流れに身を任せることは大切です。