住めば都(2) | たからしげるブログ

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つれづれ思うことどもを不定期で発信しています。

 先日、わが家があるマンションの居住者確認調査のようなものがありました。


 何か事が起きたときの、自分以外の親族関係者への緊急連絡先など、非常に個人的な情報を提出させられたわけですが、いざというときのマル秘扱いということだったので、まあいいかと書いて提出しました。


 その中に、いつからこのマンションに住んでいますか、という項目がありました。


 調べてみたら、平成6(1994)年3月からだとわかりました。


 今年で何と、まる30年も住み続けている計算になります。


 生まれたのは大阪の枚方市でしたが、幼児期に編集者をしていた父の仕事の関係で東京に引っ越してきて、中野区の中野駅前にあった住宅供給公社に住み始めたのは、小学校に上がる少し前のころでした。


 結婚して東京を離れたのは34歳のころでしたから、指折り数えると、中野住宅にはほぼ30年住んでいたことになります。


 子ども時代を含めた30年と、大人になっていまのマンションに住み始めてからの30年は、同じ長さでも、過ぎ去る時間のスピード感覚がまるでちがいますね。


 子どものころの一日は、現在の一日に比べると、何倍も長かったような気がします。


 いまや千葉県市原市は、東京都中野区に続くわが二つ目の都になりました。


 市原市内にはその昔、奈良・平安時代に上総国府が置かれていましたが、その正確な場所はいまも幻に包まれています。


 通信部勤務だったころに、この話題を取り上げて地方版に記事を連載しました。


 その後、本社に戻ってからは作家兼業になって「上総国府のなぞに新聞記者が迫る」といった形の本を書かせていただきました。


 温故知新ではありませんが、1300年前の昔の都を探りつつ、いまの住み慣れてきた(わが)都を確認したという次第です。

わが家の玄関から北北東の方向には、海岸寄りに袖ヶ浦・君津の工業地帯が並んでいます。